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第56回スーパーボウル優勝予想のオッズから見る各チームの簡易戦力分析(前半)

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2021シーズンの試合日程が発表されましたね!ラムズのレギュラーシーズンは本拠地SoFi Stadiumでのベアーズ戦から始まりSoFi Stadiumでの49ers戦で幕を下ろすスケジュールとなっています。

今年のラムズはなんといってもQBマシュー・スタッフォードの加入によるオフェンス強化が大きなポイントですね!Sジョン・ジョンソンやCBトロイ・ヒル、LBサムソン・エブカムといった昨年リーグNo.1を誇ったディフェンスを支えたメンバーが流出してしまったのは痛手ですが、DTアーロン・ドナルドやCBジャレン・ラムジーを軸とした強力ディフェンスは健在なので今年はスーパーボウル出場が狙える位置につけているんじゃないかと思います。

一方で同地区には昨年の地区覇者シーホークスや着実に力をつけてきているカーディナルス、ここ2年は4戦4敗を喫している49ersがおり、またカンファレンスには現王者のバッカニアーズやパッカーズなど強力なチームが立ちはだかります。

とはいえ他のチーム全ての戦力を把握できているわけでもなく、どうしても主観が入ってきてしまうところがあるので、今回はスポーツベッティングを行なっている海外のブックメーカー4社が出している「第56回スーパーボウル優勝チーム」の全32チームのオッズと寸評をベースに考察していきます。こうした賭け事を行っている会社というのは分析が企業の利益に直結するため、オッズや情報が客観的かつ信頼できるソースになりますからね。僕のように応援チーム以外はあまり詳しくない。。。という方も、全32チームの評価がなんとなくわかるようにまとめてみました。

それでは早速各ブックメーカーのオッズを見ていきましょう。今回はDRAFT KING、WilliamHILL、FANDUEL、BETMGMというスポーツベッティングを取り扱う4社による各チームごとのオッズをご紹介します。

ブックメーカー各社のオッズ一覧

draftkingswilliamhillfanduelbetmgm
チーフス(5.25倍)チーフス(5.25倍)チーフス(5倍)チーフス(4.5倍)
バッカニアーズ(6.5倍)バッカニアーズ(6.5倍)バッカニアーズ(6.5倍)バッカニアーズ(7倍)
ビルズ(13倍)ビルズ(13倍)ビルズ(12倍)ビルズ(12倍)
ラムズ(13倍)ラムズ(14倍)49ers(13倍)ラムズ(12倍)
49ers(14倍)49ers(14倍)ラムズ(13倍)レイブンズ(12倍)
レイブンズ(14倍)レイブンズ(14倍)レイブンズ(14倍)49ers(14倍)
ブラウンズ(16倍)ブラウンズ(16倍)ブラウンズ(16倍)ブラウンズ(16倍)
パッカーズ(17倍)パッカーズ(18倍)パッカーズ(17倍)パッカーズ(18倍)
ブロンコス(25倍)ブロンコス(20倍)シーホークス(23倍)ブロンコス(20倍)
コルツ(25倍)コルツ(25倍)ブロンコス(24倍)コルツ(20倍)
シーホークス(25倍)シーホークス(25倍)コルツ(25倍)カウボーイズ(25倍)
カウボーイズ(28倍)セインツ(25倍)セインツ(27倍)シーホークス(30倍)
セインツ(28倍)カウボーイズ(28倍)カウボーイズ(28倍)ドルフィンズ(30倍)
ドルフィンズ(28倍)ドルフィンズ(28倍)ドルフィンズ(30倍)ペイトリオッツ(30倍)
ペイトリオッツ(30倍)ペイトリオッツ(30倍)ペイトリオッツ(32倍)チャージャーズ(30倍)
チャージャーズ(33倍)チャージャーズ(35倍)チャージャーズ(32倍)カーディナルス(30倍)
タイタンズ(40倍)タイタンズ(40倍)タイタンズ(35倍)セインツ(35倍)
カーディナルス(40倍)カーディナルス(40倍)バイキングス(40倍)タイタンズ(40倍)
スティーラーズ(40倍)スティーラーズ(40倍)カーディナルス(44倍)ベアーズ(40倍)
バイキングス(40倍)バイキングス(40倍)スティーラーズ(44倍)スティーラーズ(50倍)
ベアーズ(50倍)ベアーズ(50倍)ベアーズ(48倍)パンサーズ(50倍)
ワシントン(50倍)ワシントン(50倍)ワシントン(50倍)バイキングス(65倍)
ファルコンズ(50倍)ファルコンズ(50倍)ファルコンズ(50倍)ワシントン(65倍)
ジャイアンツ(66倍)パンサーズ(60倍)ジャイアンツ(65倍)レイダース(65倍)
パンサーズ(70倍)レイダース(70倍)パンサーズ(70倍)ファルコンズ(80倍)
レイダース(70倍)ジャイアンツ(75倍)レイダース(75倍)ジャイアンツ(80倍)
イーグルス(70倍)イーグルス(75倍)イーグルス(85倍)イーグルス(80倍)
ジャガーズ(80倍)ジャガーズ(100倍)ジャガーズ(100倍)ジェッツ(80倍)
ジェッツ(100倍)ジェッツ(100倍)ジェッツ(100倍)ベンガルズ(100倍)
ベンガルズ(100倍)ベンガルズ(100倍)ベンガルズ(100倍)ジャガーズ(125倍)
ライオンズ(150倍)ライオンズ(150倍)ライオンズ(150倍)ライオンズ(200倍)
テキサンズ(160倍)テキサンズ(200倍)テキサンズ(180倍)テキサンズ(250倍)
2021年5月14日時点の各ブックメーカーによる第56回スーパーボウル優勝チームのオッズ

各社チーフス、バッカニアーズ、ビルズの評価順は変わらず

やはりチーフス(4.5〜5.25倍)強いですね!各社4.5〜5.25倍と若干のばらつきにはありますが、堂々の1番評価です。次点には僅差で昨年覇者のバッカニアーズ(6.5〜7倍)。戦力の均衡が理念のNFLにおいて過去ロンバルディトロフィーを2年連続して掲げたチームはありませんが、優勝メンバー22人全員を残留させたことで大きな期待がかかっています。特にLBユニットは「間違いなくNFL最高」という評価でした。それでもチーフスに及ばないのは、やはりマホームズという唯一無二の存在に加え、チーフスのウィークポイントだったオフェンシブラインを強化して隙がなくなった結果だと言えそうです。昨年母国カナダの医療施設で働くためにオプトアウトしていたOGローレント・デュバニー・ターディフも戻ってきますしね。

3番手となったのは昨シーズンに大躍進を遂げたQBジョシュ・アレン率いるビルズ(12〜13倍)。アレンを獲得した201年のドラフト当時は一部ビルズファンから大ブーイングが起きていましたが、昨年の大活躍でアンチを黙らせました。チーフス、バッカニアーズとはオッズが大きく離されていますが、ステフォン・ディッグス、コール・ビーズリー、そしてベテランのエマニュエル・サンダースというNFLで最もルートランに精通しているWR陣と、MVP候補と目されているアレンの連携が評価され3番手という位置につけています。

ラムズ、49ers、レイブンズ、ブラウンズ、パッカーズが有力候補として続く

4番目からはブックメーカーによって若干評価順は異なりますが、概ねラムズ、49ers、レイブンズ、ブラウンズ、パッカーズと続きます。

早くもここでラムズ(12〜14倍)が来ました!正直パッカーズやレイブンズ、ブラウンズあたりよりも下なんじゃないかと思っていたので……

ラムズ関しては「スタッフォードのトレードの後、LBレナード・フロイドと再契約した時点で完成した。そのためGMレス・スニードは2年後を見据え、ドラフトでWRトゥトゥ・アトウェルなどポテンシャル重視の獲得を行った」という評価。個人的にはセカンダリーの穴埋めに一抹の不安を抱いていたりしますが。。。とはいえキャップスペース内でできる限りの戦力維持はしているので、十分期待が持てるシーズンになりそうですね!

49ers(13〜14倍)は「DEニック・ボサ、TEジョージ・キトルなど大量にいた怪我人が戻ってくるのに加え、OLも充実している状況の中でQBジミー・ガロポロは全体3位指名のトレイ・ランスと先発の座を争うことになる」とポジティブな評価。

一方でレイブンズ(12〜14倍)はQBラマー・ジャクソンはポケットパサーとして大幅に改善の余地があるため、WRラショッド・ベイトマン、WRタイラン・ウォレスといった武器を獲得したという少々辛口な評価。

ブラウンズ(16倍)は昨シーズンACL断裂で離脱したOBJことWRオデル・ベッカムJrの去就が注目されましたが、今のところ残留路線。QBベイカー・メイフィールドとの連携がうまくいかないシーズンが続きましたが才能はピカイチなので歯車が噛み合うといいのですが。守備面ではラムズからFAで加入したCBトロイ・ヒルとSジョン・ジョンソン、ドラフト2巡目で指名したCBグレッグ・ニューサムによって強化されたセカンダリーが評価されています。

またパッカーズ(17〜18倍)がこの位置にいるのは少々意外でしたが、QBアーロン・ロジャースの去就が不透明な点がマイナス評価になっているようですね。昨年のドラフトではQBジョーダン・ラブを獲得してロジャースの不信を買いましたが、今年はC/Bジョシュ・メイヤーやT/Gロイス・メイヤー、WRアマリ・ロジャースをドラフトで獲得することでどうにかしてロジャースを残留させたいという意思を感じます。

ブロンコスが意外な選出。コルツやシーホークスが続く

ここからは各社ばらつきが出てくるところですが、ブロンコス、コルツ、シーホークス、カウボーイズ、セインツ、ドルフィンズ、ペイトリオッツ、チャージャーズが同じくらいの評価で並んでいます。このグループでは特にブロンコスがこの位置に入ってくるのが意外でした。

そんなブロンコス(20〜25倍)には足首の手術から復帰するDEボン・ミラーとLBブラッドリー・チャッブの平均以上のディフェンスに全体9位指名のCBパトリック・サーテインが追加され、QBブリッジ・ウォーターがQBドリュー・ロックよりも良いパフォーマンスを行うことが期待されています。

コルツ(20〜25倍)もQBが変わったチームになりますが、QBカーソン・ウェンツは自身が輝いていた2017年のヘッドコーチ(HC)であるフランク・ライクの馴染みのあるシステムのもと、うまく軌道修正ができるのではないかと考えられています。

シーホークス(23〜30倍)も意外というか、もう少し高い評価かなと思っていましたのですが、過去のトレードにより今年のドラフト指名権が少なく、十分な戦力補強が行えなかったのがマイナス評価。QBラッセル・ウィルソンが残留する(であろう)ことはプラスの評価ですが、上層部に不満を持っているという噂が後を絶たないのでどうなることやら。現時点でラムズのNFC西地区最大のライバル(カーディナルス、49ersファンの方ごめんなさい)なので弱体化していてくれると非常に助かりますが。。。

カウボーイズ(25〜28倍)はなんといってもQBダック・プレスコットの復帰が大きい。RBエゼキエル・エリオットとWRアマリ・クーパーのトリオはNFL屈指のオフェンストリオですが、この3人で約63億円のキャップヒットは痛い。そのしわ寄せでディフェンスにはあまり手が回っていないようで、ドラフトでは6人のディフェンスプレイヤーを指名してキャップを節約しようとしたことが吉と出るか凶と出るか。

セインツ(25〜35倍)はキャップスペースへの対応で主力選手を流出したことが大きなマイナスポイントとなっているようです。またレジェンドQBドリュー・ブリーズ引退の影響も少なからずあると思いますが、怪我で出場できなかった期間もなんだかんだ強かったのでその点に関しては大きな問題にはならないかもしれないですね。

屋台骨だったQBライアン・フィッツパトリックが移籍してしまったドルフィンズ(28〜30倍)は昨年不安定さを露呈したQBトゥア・タゴヴァイロアの成長次第といったところ。またテキサンズから移籍してきたWRウィル・フラー、そしてタゴヴァイロアと同じ釜の飯を食べた全体6位指名WRジェイレン・ワドルがうまく機能するかもポイントですね。

ビル・ベリチックHC率いるペイトリオッツ(30〜32倍)は珍しくFA選手の獲得に多額の資金を投入してロースターの穴埋めを行いましたが、QBポジションの即時的なアップグレードは行われず、昨年同様QBキャム・ニュートンにドラフト全体15位でQBマック・ジョーンズを追加するに止まったのが懸念材料。個人的にニュートンは謙虚な人間性含めて好きですが、2度目のスーパーボウルの地に立つことは厳しいかと考えています。ただジョーンズの評価は高いので、今シーズン先発のチャンスがあるのかは見どころですね。

16チーム目はチャージャーズ(30〜35倍)。他のチームが未来のフランチャイズQB探しのために指名権を使う中、チャージャーズは1巡目でOTラショーン・スレイター、2巡目でCBアサンテ・サミュエルを獲得してQBジャスティン・ハーバートのプロテクションと守備の強化を行いました。何よりも新HCのブランドン・ステーリーは昨年ラムズで守備コーディネーターを担当しており、ご存知の通りラムズはNFLトップの守備成績を納めました。昨年のチャージャーズのずさんな守備をステーリーHCが改善できるのかが注目されています。

以上で前半16チームの簡単な解説をまとめていきました。続きは後半でご紹介しますので興味があればご覧ください。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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