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フリオ・ジョーンズの移籍先にラムズが急浮上。契約状況からシナリオを考察

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Photo by Julio Jones Twitter

ファルコンズのスターWRフリオ・ジョーンズにトレードの可能性が出ていますが、その移籍先にラムズが急浮上しています。

ラムズへのトレードに対するオッズが66倍から5倍に

なんでも賭けの対象にしてしまうブックメーカー「ドラフトキング」が今週初めにジョーンズのトレードに関するオッズをオープンした際、「ラムズへの移籍」のオッズは66倍だったのが土曜日の時点では5倍へとオッズが急激に下がり、最も有力と見られているペイトリオッツ(4.5倍)に次ぐ位置につけています。このスターレシーバーのトレード話が加速したのは5/24(月)、ジョーンズが米番組に電話出演した際に「俺は出ていく」と話したことが発端(本人が生放送だったことを認識していたかは不明)。そこから各ブックメーカーで正式にオッズが公表されたという流れになります。ちなみに「ファルコンズに残留する」は6倍となっていることから、現状移籍するか残留するかは五分五分といったところでしょうか。

過去10年間でレシーブ1,000ヤード超えを7度、2015年のレシーブ1,871ヤードは歴代2位とこのまま活躍を続ければ将来殿堂入りを果たすであろうジョーンズですが、Over the Capによるとジョーンズの契約には2021年に2300万ドル(約25億円)、22年23年にはそれぞれ1,920万ドル(約21億円)のキャップヒットが発生します。また2019年までは6年連続1,000レシービングヤードを達成していたものの、20年シーズンは怪我の影響で9試合の出場にとどまっています。仮に6月以降にトレードを行う場合、ファルコンズのデッドキャップ(無駄になるお金)は775万ドル(約8.5億円)、トレード先が負担する額は1,530万ドル(約16.5億円)に上ります。現在ファルコンズのキャップスペースは32チームで下から3番目の33万ドル(約3,600万円)なので、老練のトップレシーバーをトレードに出して16.5億円を節約するというのは理にかなっていると言えます。

一方移籍候補先として上がっているラムズのロースターにはロバート・ウッズ、クーパー・カップ、ヴァン・ジェファーソン、そして今季から加入のデショーン・ジャクソン、ドラフト2巡目指名のトゥトゥ・アトウェルがいます。駒としては十分揃っていると言えますが、NFLトップレシーバーが手に入る状況とあれば、ショーン・マクベイHC、レス・スニードGMが動く可能性も十分あります。特に2019年に当時一線級の活躍をしていたCBマーカス・ピータースをレイブンズにトレードし、1巡目指名権と引き換えにジャガーズからCBジャレン・ラムジーを引き入れCBを”アップグレード”した経緯があるため、冷酷とも言えるトレードを行うことは十分に考えられるでしょう。

個人的にはウッズとカップのコンビはラムズの顔になっていますし、レシーバーを分散して起用することで個々の負担を減らしつつ、新人のアトウェルにチャンスを与えて欲しいと思っていたり。アトウェルはフィジカルこそありませんが40ヤード4.27秒という俊足で夢のある選手ですからね。

トレードに関する二つの問題

しかしジョーンズのトレードに関しては二つの問題があります。

一つはドラフトの指名権。ラムズは度重なるトレードにより2024年まで1巡目指名権を持っていません。ジョーンズほどの選手を手放すための見返りとしては1巡目指名権が妥当なため、ファルコンズがラムズから1巡目指名権を得たとしても、それを利用するには24年まで待たなければいけません。今年HCに就任したばかりのアーサー・スミスにとって昨年4勝に終わったチームを立て直すことは急務であり、3年後にスミスがファルコンズのHCである保証はないのですからそんな悠長な取引を行うとは思えません。

もう一つの問題はキャップスペース。ファルコンズほどではありませんが、ラムズのキャップスペースは716万ドル(約8億円)とひっ迫しており、約16.5億円という金額を捻出するためには他の選手を放出して空きをつくる必要があります。

ジョーンズがラムズに加入するシナリオを考える

そこで考えられるシナリオとしては、(いくつかの)2巡目と下位指名権+レシーバー陣の誰かを引き換えにトレードをするというもの。ファルコンズとしてもジョーンズの放出という大きな穴を補填するために、代わりのレシーバーが来るのは現実的です。1巡目指名権が得られない点はデメリットですが、キャップヒットの軽減をしつつ”一線級のレシーバー”が手に入るのであれば悪くない取引と言えるでしょう。

ラムズとしてもすでに満席のレシーバールームにジョーンズが入ってきて誰かが椅子取りゲームであぶれるのを黙って見過ごすことはできないでしょう。そのためレシーバーの誰かをトレードに出すのは利害が一致していると考えられます。

それではラムズから放出される”一線級のレシーバー”とは誰か。トレード候補に挙げられるのは新人のアトウェルとまだ2年目で実績がないジェファーソンを除いたウッズ、カップ、ジャクソンの三人だと考えられます。下記表は2021年6月以降にトレードした場合、ファルコンズが負担する2021年、22年のキャップヒットと節約できる金額(ジョーンズの21年の年俸約16.5億円からトレード選手の年俸を引いた額)です。表内は全て円換算。

選手名21年の契約22年の契約節約できる金額
ロバート・ウッズ約2.7億円約17億円(内保証額約3.8億円)13.8億円
クーパー・カップ約1.6億円約20億円(内保証額約8.1億円)14.9億円
デショーン・ジャクソン約3.6億円契約無し12.9億円

まずウッズとカップを比較した場合2021年の金額に大きな差はありませんが、22年のキャップヒットはウッズが17億円なのに対してカップは20億円ほどとなり、また保証額も倍以上違う点は考慮しなければいけません。単年で見ればジャクソンが最も高額になりますが、単年契約なので来年の負債はなく、来年以降フレキシブルな動きができます。

ファルコンズ側からしてみれば全盛期を過ぎたジャクソンよりは今が全盛期のウッズやこれからピークを迎えるであろうカップを獲得したいところ。ラムズからすればジョーンズの16.5億円というキャップヒットに対応するために当座は21年のキャップスペースを確保したいのでジャクソンの放出が理想でしょうか。

とはいえジャクソンは今季加入したこともありトレードされる可能性が低そう。またこの三人の誰か(あるいは複数)がトレード要員として放出されたとしてもラムズ側はジョーンズを迎え入れるためのキャップスペースがないため、ファルコンズの補強ポイントに応じた他のポジションの選手も含めたブロックバスタートレードが行われることが考えられます。

ウッズかカップ+他の選手のトレードか?

というわけで、もしラムズがトレードでジョーンズを獲得する場合、

ロバート・ウッズ or クーパー・カップ+ファルコンズの補強ポイントの選手(OLなど?)

が有力なのではないでしょうか。

ただ現状、トレードが行われるとすれば相手はペイトリオッツというのが現実的だと思います。ペイトリオッツのキャップスペースは1,624万ドル(約17.4億円)と比較的余裕もありますし、1巡目指名権も保有している。また将来のフランチャイズQB候補マック・ジョーンズにとって今年引退したWRジュリアン・エデルマンの代わりに(と言っては贅沢すぎる)ジョーンズを獲得するのは順当なシナリオと言えるでしょう。

コメント

  1. 平良 より:

    ラムネジさんお疲れ様です!フリオさんタイタンズ行きましたね!かなり驚異と感じますがweek9での対戦が楽しみです💪✨

    • ラムネジ より:

      平良さん
      タネヒル、ヘンリー、AJブラウンにフリオジョーンズが加入ですからね、、、これはかなり手強いと思いますが、AFCに行ってくれたのには少しほっとしました笑
      昨年1位だったラムズのディフェンス陣がどこまで抑え込めるか楽しみですね!

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