【テスト導入】ブログの更新通知をはじめました(PC/Android)

【vsビルス】なぜラムズはゴフをトレードしたのか。シーズンを振り返りながら考える Week3

ラムズ

2020年シーズンを振り返りながらQBジャレッド・ゴフがライオンズにトレードされた理由を考えていく本連載のWeek3。3試合目は開幕から好調のQBジョシュ・アレン率いるバッファロー・ビルズ。前年は10勝を挙げるも同地区ペイトリオッツの壁は高く雌伏の時を過ごしていましたが、QBトム・ブレイディの移籍というチャンスをものにできるかというシーズン。結果的にはMVP候補と言われるまでの活躍を見せたアレンの手によって見事地区優勝。スーパーボウルまであと一歩というところまで迫りました。そんな大躍進を遂げたビルズのホームに乗り込んだ一戦です。

以前の記事を読んでない方はこちらもチェックしてみてください。

まずは試合結果を振り返っていきます。

試合結果

この日も絶好調のビルズは前半を21点で折り返すと後半ビルズの最初の攻撃シリーズでジョシュ・アレンからWRステフォン・ディッグスへのタッチダウンパスを決め、3Q途中の時点で3対28と3ポゼッションの差をつける。一方で前半3点に抑えられたラムズも後半は怒涛の追い上げで3連続TDを決めると、苦戦していたディフェンス陣が奮起。4Q残り7分32秒にDTアーロン・ドナルドがこの日2度目のサックでファンブルを誘うと自らリカバーしてターンオーバー。ゴフはこのチャンスをラッシングTDにつなげて32対28と逆転に成功。残り3分21秒ビルズ攻撃で3rd&22ヤードとラムズの勝ちがほぼ確定した場面からジョシュ・アレンがファーストダウンを獲得すると、残り25秒4th&9、アレンのパス失敗で試合終了かと思われた場面でCBダリウス・ウィリアムスがまさかのパスインターフェアランス。残り3ヤードをアレンからTEテイラー・クロフトへのふわりとした技ありのパスを決めて勝負あり。最大25点差を逆転しながらも最後はアレンの驚異的な粘りでラムズは今季初黒星。ビルズは開幕3連勝を記録しました。

試合全体の感想

20年シーズン初黒星を喫したこの試合全体の個人的ハイライトはこの3つでした。

  • キャリアハイを記録したヘンダーソンの快走
  • パントシチュエーションは2回のみ
  • ジョシュ・アレンはすごい。でも好きになれない…

キャリアハイを記録したヘンダーソンの快走

Embed from Getty Images

前の試合は怪我で途中退場したRBキャム・エイカーズの代わりにキャリーの多くを担ったRBダレル・ヘンダーソンが活躍しましたが、この試合では先発で起用。キャリー20回で114ヤード(平均5.4でキャリアハイ)、1TDと期待に答える大活躍を見せました。前年がキャリー39回147ヤードだったのでほぼ前年分の活躍をこの1試合で見せたことになります。ヘンダーソンがよく走ったことでゴフのパスもうまく通ったかたちでした。

パントシチュエーションは2回のみ

この試合パントはビルズのPコーリー・ボホルケスによる2回のみで、パントが少ない試合でした。だからと言って両チームが毎回レッドゾーン付近までボールを進めたかというとそうではなく、ラムズ は2回(4thダウンギャンブル失敗、インターセプト)、ビルズも2回(インターセプト、ファンブル)ターンオーバーを喫しています。それを加味しても2回というのは両チームとも効率よく得点した結果と言えますね。

そしてこの試合2度のパントを20ヤード以内に落とし、1本は72ヤードの強烈なパントを決めたボホルケスは21年からラムズに加入しています。20年に本調子とはいえなかったラムズのスターパンター、ジョニー・ヘッカーとの競争次第ではラムズの正パンターの座を担う可能性があるので21年シーズンはそこにも注目です。

コーリー・ボホルケスとジョニー・ヘッカーの比較についてはこちらでまとめています。

ジョシュ・アレンはすごい。でも好きになれない…

Embed from Getty Images

この試合は完全にジョシュ・アレンにやられました。前年パス成功率58.5%だったアレンはどこへやらというくらいの成長を見せています。特に4Q最後の粘りは本当に驚異的で、崖っぷちの場面からパスを通していく姿は敵ながらあっぱれと言わざるを得ない活躍でした。しかしどうも好きになれない。というのもアレンは良く言えば情熱的ですが、悪く言えばお行儀が悪い。この試合4Q残り7分32秒にアーロン・ドナルドからサックを受けてターンオーバーしてしまった場面で、アレンはターンオーバーの判定に納得いかずレフェリーに暴言を吐いてアンスポーツマンライクコンダクトを取られています。これだけならまあ若気の至りというか、カッとなって言ってしまったというのもわかりますが、このシーズンのチーフスとのカンファレンスチャンピオンシップでの出来事。アレンはタックルをしてきたチーフスのDEアレックス・オカフォー(現FA)の顔にボールを投げつける行為をしてアンスポーツマンライクコンダクトを取られています。さすがにこの行為は引きました。。

アレンはレギュラーシーズンだけで2度、プレーオフで1度アンスポーツマンライクコンダクトのペナルティを受けており、これはリーグワースト。2020年にこの反則を記録したQBはアレンのみで、前年はいませんでした。ちなみにゴフはプロキャリアを通して一度も記録していません。まあゴフの場合はもう少し闘志を出した方がいいと思うんですけどね。

とはいえまだ25歳で血気盛んな時ですし、実力は折り紙付きなので今後NFLを盛り上げてくれる選手の一人としてフェアなプレーをしてほしいですね。

今週のゴフ

成功/試投成功率ヤード平均TDINT被サックレイティング
ゴフ23/3271.8%32110212111.6
アレン24/3372.7%3119.4414128.9

Week3のゴフについてフォーカスした点はこちら。

  • Week2に続き好調を維持
  • (もし勝っていれば)ゴフ史上最大の逆転劇
  • 素晴らしい活躍。でもアレンと比べると少し見劣りする

Week2に続き好調を維持

試合にこそ負けましたが、ゴフ個人としては素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。平均獲得ヤードは10ヤードで、結果的に20年シーズンで2番目に高い数字を出しています。レイティングも111.6とエリートレベルを維持。インターセプトはもったいなかったですが、それ以外は傑出したプレイで最後まで勝敗の分からない白熱した試合を見せてくれました。

(もし勝っていれば)ゴフ史上最大の逆転劇

この試合ゴフは恐ろしいほどのスロースターターで、3Q途中までに最大25点差をつけられていました。ESPNによる試合中に変動する勝利確率でも一時99%ビルズが勝利するという予測まで立てられましたが、その後4連続タッチダウンで見事逆転に成功します。結局最後は再逆転されて負けてしまいますが、もし勝っていれば25差をひっくり返した初めての試合となっていました。

ちなみに一時的にでも21点差以上(3TD差)を付けられたのは18年のセインツ戦(45-35)、19年のバッカニアーズ戦(55-40)、レイブンズ戦(45-6)、カウボーイズ戦(44-21)の4試合で、いずれも最終的に10点差以上は離されて敗北していることからも、今回のゴフの粘りはいかに奮闘したかがわかります。

素晴らしい活躍。でもアレンと比べると少し見劣りする

前述の通りこの試合ゴフはスロースターターながらもフランチャイズQB足り得る活躍を見せました。しかしながらアレンと比べるとやはり機動性という部分で見劣りしてしまいます。この試合アレンは4回のサックを受けていますが、他にあわやサックという場面がいくつかありましたが、うまくタックルをかわしつつ、そこからパスを通しています。同じ場面でゴフが相手をかわせるかというとちょっと想像ができないですね。。

まあ動けるからこそサックやロスタックルも増えてしまうという側面もあると思うので一概にポケット型QBが劣っているとは言えませんが、ゴフはディフェンスが迫った時にもう少し素早く動けるともっと良いと思います。

まとめ

Week2ほどではないまでも良いパフォーマンスを見せてくれたゴフのまとめはこちら。

  • 2TD、レイティング111.6でフランチャイズQBとしての役割を全うした
  • 最大25点差を逆転する粘り強いプレイ
  • ジョシュ・アレンと比べると機動性の悪さが目立ってしまう

次回はWeek4ニューヨーク・ジャイアンツ戦です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました