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【vsジャイアンツ】なぜラムズはゴフをトレードしたのか。シーズンを振り返りながら考える Week4

ラムズ

2020年シーズンを振り返りながらQBジャレッド・ゴフがライオンズにトレードされた理由を考えていく連載のWeek4。4試合目は前年にQBポジションをイーライ・マニングからダニエル・ジョーンズに移行するも結果が伴わず、エースRBセイクワン・バークリーも怪我で欠く状況で開幕3連敗を喫しているニューヨーク・ジャイアンツをホームに迎えての一戦。下馬評ではラムズ優勢と見られたこの試合を振り返っていきます。

以前の記事を読んでない方はこちらもチェックしてみてください。

まずは試合結果から。

試合結果

ラムズは1Q6:19にTEジェラルド・エバレットのラッシングタッチダウンで7点を先制するも、その後は両チームともタッチダウンを奪えず、4Qまでフィールドゴールでの得点がやっと。9対10とラムズ1点リードで迎えた4Q残り7:09、ゴフからのミドルパスをWRクーパー・カップが敵陣40ヤードでキャッチするとそのままエンドゾーンまで走り抜けてタッチダウン。9対17でラムズは3勝1敗とし、地区単独2位に躍り出ました。一方ジャイアンツは開幕4連敗を喫しています。

試合全体の感想

オフェンスに元気がなかったこの試合で気になったのはこの点でした。

  • 全体的に低調なオフェンス
  • ラムジーの多様な起用
  • ラムジーの強烈タックル!と男女問題はいつも面倒だ、な話

全体的に低調なオフェンス

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試合終盤にクーパー・カップがこの日最長の55ヤードのパスキャッチを決めましたが、これを加えてもカップはレシーブ69ヤードでチーム最多。次いでWRロバート・ウッズの36ヤードと、チーム合計でも200ヤードにとどまりました。ランも同様で、RBマルコム・ブラウンの38ヤードが最長、前の2試合で平均100ヤードほど走っていたRBダレル・ヘンダーソンも21ヤードで、チーム合計は58ヤードと全然ボールを前に進めることができませんでした。

一方でパントシチュエーションは5回で、Pジョニー・ヘッカーは20ヤード以内におさめることはできませんでしたが最長61ヤード、平均56ヤードのパントを決めました。

ラムジーの多様な起用とDCブランドン・ステイリー

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この試合ジャイアンツオフェンスを9点に抑えたディフェンスの中で気になったのはこの試合ニッケル・バックとしてもプレーしたCBジャレン・ラムジーによるブリッツ。この試合だけで3回ブリッツを仕掛け、キャリア初となるサックまであと一歩というところまで迫りました。ラムジーは最終的に20年シーズンに合計9回のブリッツを行いましたが、それまでプロキャリアでブリッツを仕掛けたことがありませんでした。またチームとしても前年のCBによるブリッツはニッケル・ロビー・コールマンのシーズン4回が最多で、CB全員の回数を足してもシーズンで7回にとどまっていましたが、このシーズンはトロイ・ヒルが最多の19回、次いでラムジーが7回で合計26回を記録しています。

ディフェンススキームに変化をもたらしたのはこの年からディフェンス・コーディネーターとなったブランドン・ステイリー。デイトン大学時代にQBとしてプレイした後、カレッジでDCを務め、2017年からはNFLに移りベアーズとブロンコスでのアウトサイド・ラインバッカーコーチを経てラムズのDCになりました。元々ピースは揃っていた印象ですが、ステイリーがDCになったこの年にラムズが許したのは1試合あたり平均281.9ヤード、平均失点18.5でいずれもリーグ1位の成績を残しています。このジャイアンツ戦でもQBダニエル・ジョーンズを平均5.2ヤード、0TDと完璧に押さえ込みました。

ステイリーについては自他共に認める熱狂的なアメフトファンでハードワーカーのショーン・マクベイHCをして「フットボールへの愛は誰にも負けないと思っているけど、彼は私よりも病的かもしれない」と言わしめるほどゲームへの愛情が深いようです。残念ながらステイリーはその手腕を買われて21年からチャージャーズのHCに就任してしまいました。21年は新しいDCラヒーム・モリスの下でこの輝きを維持できるか注目です。

強烈タックルと男女問題はいつも面倒だ、な話

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またラムジーのお話ですが、4Q残り11:06ラムズ1点リードで迎えたジャイアンツの攻撃3rd&3の場面。QBジョーンズからWRゴールデン・テイトへのパスに反応したラムジーがリードブロッカーのRBディオン・ルイスを跳ね飛ばすと、勢いそのままにテイトに対して強烈なタックル!ビッグプレーで1ヤードのロスとなり4thダウンに追い込みました。テイト(178cm,89kg)とルイス(173cm,88kg)はラムジー(185cm,94kg)に比べると小柄ではあるものの、二人まとめてノックダウンしてしまうパワーはさすがですね。

余談ですが、試合終了後ラムジーとテイトは殴り合いの乱闘を起こしています。このプレーも要因の一つではあったかもしれませんが、ラムジーとテイトの妹であるブレアナさんの間には2人の子供がおり、その下の娘がまだお腹の中にいた時にラムジーはブレアナさんに別れを告げ、ラスベガスのダンサーと交際してしまいます。海外の記事を見るとブレアナさんのことを「ガールフレンド」と記載しているので、結婚せずに子供を作っていたようですね。日本だと一般的ではありませんが、NFLのニュースを読んでいると割と一般的なように思えますがどうなんでしょうか?なにはともあれ子供がお腹の中にいるときにいる時に別れを告げる(浮気?)のは万国共通で称賛されることではないようで、テイトはラムジーに対して怒りを爆発させたということです。

今週のゴフ

成功/試投成功率ヤード平均TDINT被サックレイティング
ゴフ25/3278.1%2006.3102-18103.1
ジョーンズ23/3663.8%1905.3015-3165.7

Week4のゴフについてフォーカスした点はこちら。

  • 及第点ではあるが地味なパフォーマンス
  • 決めるところは決めるのはさすがフランチャイズQB

及第点ではあるが地味なパフォーマンス

ここまで開幕3連敗を喫しているジャイアンツに対して4Q時点で1点差とかなりヒヤヒヤする展開でした。それくらいがおもしろいっちゃおもしろいんですが、正直ジャイアンツはまだ再建途中ということもあるのでもう少し余裕を持った試合運びをしてほしかったかなという感想です。

ゴフはパス平均6.3ヤード、1TDでレイティングは103.1という成績。タッチダウンが少ない代わりにインターセプトが0でパス成功率が78.1%と抜群に高かったのがレイティングを上げた要因となっています。ただパスヤードが200ヤードと物足りないのは試投のほとんどがショート〜ミドルレンジのパスだったからで、ゴフの持ち味だったロングパスが全くなかった点は数字以上にパフォーマンスがパッとしない印象を抱いてしまいました。2017、18年と比べると派手なプレーが少なくなっている点が、個人的にですがゴフのパフォーマンスが低下してきていると思ってしまうという、感覚的な印象の低下に繋がっているのかもしれません。

決めるところは決めるのはさすがフランチャイズQB

全体的にパッとしないパフォーマンスでしたが、最後にはしっかり魅せてくれました。4Q残り7:09 3rd&3、時間的にも次の得点を獲った方が大きく勝利に近づくこの場面で自陣45ヤードからWRクーパー・カップへの15ヤードほどのパスを通すと、カップの華麗なステップで最終防衛ラインを突破して55ヤードのタッチダウンパスを決めます。完璧なパスプロテクションあってのことでしたが、ここぞという場面でTDパスを決められるのはやはりさすがでした。

まとめ

「目立った活躍は見せないが要所は押さえる」という最近のゴフを表したかのようなこの試合のまとめはこちら。

  • レイティングこそ100を超えたが獲得ヤード、タッチダウン共に物足りない
  • ロングパスがなく、派手なプレイが少ないため地味な印象になってしまった
  • それでも決めるところは決める力はまだある

次回はWeek5ワシントン・フットボールチーム戦です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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