Week1のプレビューはこちら
主役はもちろんスタッフォード
Embed from Getty Imagesこの試合の主役はなんといってもこの男、マシュー・スタッフォードですね。正直ここまでの活躍を誰が予想していたでしょうか。パス26回中20回成功(76.9%)で321ヤード獲得、3TDでINT無しという完璧なパフォーマンスで、パス平均にいたっては12.3ヤードでキャリアハイを記録。昨年までの12年間のキャリア平均が7.2ヤードだったので、ラムズの頼もしいオフェンス陣にうまくフィットしたかたちとなりました。またレイティング156.1もキャリアハイという活躍で、見事NFCオフェンス部門週間最優秀選手賞を受賞しました。見ていてこんなに楽しい試合はいつぶりだったでしょうか。。。とはいえまだWeek1なので、終わってみればこの試合がピークということも考えられます。気を緩めず、でも期待しながら応援したいですね。
それぞれの役割を果たしたWR陣
Embed from Getty Imagesもちろんスタッフォードは素晴らしかったのですが、レシーバー陣も大活躍でした。まず先陣を切ったのがヴァン・ジェファーソンの67ヤードのタッチダウンレシーブ。捕球後に転倒しながらもすぐに立ち上がってゴールラインまで走り抜きました。試合前にはどうやら調子が良いらしいぞと教えてもらっていたので期待はしていたのですが、このタッチダウンがあったからこそ、その後スタッフォード含めオフェンス全体が波に乗れた素晴らしいプレイでした。ただこのプレイを見て昨年のプレーオフ進出が懸かったWeek16のシーホークス戦でやらかしたWRジョシュ・レイノルズのプレイが頭をよぎったのは私だけではないはず…何はともあれジェファーソンはこの試合ターゲット3回中2回のキャッチにとどまりましたが、合計80ヤードを獲得して平均40ヤードとまさにジェファーソンに期待していたディープスレットとしての役割を果たしてくれました。
そしてこの日リーディングレシーバーとなったのは108ヤード(平均15.4)を獲得したクーパー・カップ。最長56ヤードのタッチダウンレシーブを記録するなどスタッフォードの頼もしい相棒としてしっかり活躍しました。
また2018年〜20年の3年間で150回以上キャッチをした41人のWRによるラン・アフターキャッチの平均はカップが6.1で1位、ウッズが5.7で3位と、キャッチをしてからのランがすごいというデータも出ていました。この試合でもカップがラン・アフターキャッチで粘って粘って前に進める姿を見せてくれました。それに加えて金髪イケメンですからそりゃ小さい女の子もカップのジャージ着て「クーーーーーーッッップ!!!」って叫ぶわけですよ。
課題はランディフェンスか…?
Embed from Getty Imagesこの試合パスによる喪失ヤードは216と素晴らしかったのですが、ランでは134ヤードも走られてしまいました。参考までに、昨年の1試合の平均喪失ヤードはパスが190.7ヤード(1位)、ランは91.3ヤード(3位)でしたが、ランの134ヤードというのは昨年のバイキングスの平均(134.4で27位)と同じくらいなので結構走られたことがわかります。
その内訳を見るとデビッド・モンゴメリーに108ヤード(平均6.8)も走られていますが、この半分は1Qの早い時間にあった41ヤードと14ヤードの2回のランでのもの。この2つのプレイで共通するのは、ラムズのDLがセバスチャン・ジョセフ=デイ(登録はNT)、アーロン・ドナルド、グレッグ・ゲインズ、マイケル・ホイトによる4-3ディフェンスだったということです。ラムズは3-4をベースにしていたと思うんですが、比較的ランに強いであろう4-3でこの2つのビッグプレイが出たのは、ランストップが得意だったマイケル・ブロッカーズの放出に伴い3年目のゲインズと1年目のホイトが起用されたことが大きいと思います。またパスラッシュでは最強と言われるドナルドですが、実はランディフェンスの評価はそこまで高くありません。もちろん悪いというわけでもないんですが、この試合ではタックル3回に対してタックルミス3回で2018年以降最低を記録するなど明らかに精彩を欠いていました(参照できるのが2018年までのため)。
なので総合的に見れば、ランディフェンスに定評があるジョセフ=デイを避けてこの経験が浅い2人とあまり調子が良くなさそうだったドナルドが狙われたことが序盤のビッグプレイに繋がったんだと思います。(それにしてもセバスチャン・ジョセフ=デイって声に出して言いたくなります。語感が好きなんですね)
またこの2プレイ以外でこの試合モンゴメリーに5ヤード以上走られたプレイは4つありました。
- DLがDEアショーン・ロビンソン、NTジョセフ=デイ、DTドナルドの布陣でしたが、TEコール・ケメットによるトラップブロックのデザインプレイで10ヤードのゲインを許したプレイ(これは綺麗だった)
- 2つ目はこちらも上記DL3人の場面でしたが、ジョセフ=デイへのダブルチームでルートを確保され6ヤードゲインしたプレイ
- DLがドナルドとジョセフ=デイの2人という守備で8ヤード走られたプレイ
- 3人のDLでしたがドナルドとLBレナード・フロイドの間を抜かれたプレイ
というわけでモンゴメリーに5ヤード以上走られたのは合計6回でしたが、いずれもジョセフ=デイが避けられたりダブルチームを組まれたりしてのゲインだったので、ジョセフ以外がどう止めるかというのが課題じゃないかと考えています。ただ最初の2プレイを除けば全体的にはすごく悪かったというわけでもないんじゃないかなと思いましたし、この試合LBケニー・ヤングがタックル10回(ソロ5回)、LBジャスティン・ホリンズがタックル8回(ソロ6回)でどちらもタックスミス0回と役割を果たせているので、サンプル数は少ないですが実は4-3で経験の浅いDL2選手を起用するよりも3-4で守った方がランに対応できるんじゃないかとも思います。どちらにせよドナルドの復調はマストですね。それにしてもモンゴメリーのようにブルドーザーみたいに屈強なRBほしい。。。
Week2 コルツ戦の簡単なプレビュー
次戦はイーグルスから条件付きトレードで移籍してきたQBカーソン・ウェンツ率いるコルツとの対戦。条件付きってところでウェンツの評価がわかりますね。前の試合では251ヤードを投げて2TDと少し物足りない数字で試合に敗れました。全盛期の力はもうないのかもしれませんが、依然としてあなどれないQBではあります。
ラムズとコルツのカードは2017年のWeek1以来となります。その時は46対9でラムズの圧勝でしたが、コルツはHCからQBから変わっているので全く参考にならないと言っていいでしょう。
怪我人情報ですが、リーグ屈指のLBダリウス・レナードが現在足首の怪我でクエッショナブルとなっており練習にも不参加とのことです。このまま出場しなかったらかなり助かるんですが…
一方でラムズの怪我人情報ですが、ランディフェンスの要であるNTセバスチャン・ジョセフ=デイがクエッショナブルとなっています。もし欠場ということになればかなり走られることが予想されます…ランディフェンスはアーロン・ドナルドが本来のパフォーマンスを取り戻すこととジョセフの働きにかかっていると言っても過言ではありませんからね。
シーホークスは28対16でコルツを負かしたので、このスコアは今年のシーホークスとの戦力差を図る1つの試金石になりそうですね。
Week1は見ていて本当に楽しい試合でした。こんなに楽しかったのは2018年Week11の伝説のチーフス戦以来だったんじゃないでしょうか(それは言い過ぎかもしれませんが)。次戦もスタッフォードの活躍に期待したいです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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