試合結果
NFC北地区首位を走るパッカーズの本拠地・ランボーズタジアムに2連敗中のラムズが乗り込んだ1戦。
前半からラムズのミスにつけ込み得点を重ねるパッカーズに対してWRヴァン・ジェファーソンへの79ヤードのロングパスなどでなんとか食らいつき17対20と3点差で前半を折り返します。
しかし3Qが始まるとQBアーロン・ロジャースにTDを決められると、ラムズはファンブルとピック6を献上して17対36と一気に差を広げられます。そこからはディフェンスが奮起し得点を抑えるもあと一歩及ばず試合終了。
ラムズはByeウィークを挟んで3連敗を喫し、スーパーボウルが遠くなる4敗目となりました。
立て直しつつあるオフェンス
Embed from Getty Images成功/試投 | 成功率 | ヤード | 平均 | TD | INT | 被サック | レイティング | BadTh | Drops | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
M.スタッフォード | 21/38 | 55.3% | 302 | 7.9 | 3 | 1 | 2-17 | 96.6 | 7 | 3 |
A.ロジャース | 28/45 | 62.2% | 307 | 6.8 | 2 | 0 | 1-0 | 97.2 | 12 | 0 |
この試合のスタッフォードのパフォーマンスはとても判断に困った、というのが正直な感想でした。
得点やタッチダウン数などを見れば、失点の少なさでリーグ5位を誇るパッカーズディフェンス相手に健闘したと言えますし、前の2試合のオフェンスのチグハグさからはある程度脱却できているのかなとも感じますが、一方でWRオデル・ベッカムJr.やTEタイラー・ヒグビーへのパスを見ていると若干タイミングがずれていて歯痒いと思う場面もありました。
特にWRクーパー・カップへのパスをインターセプトされ、そのままピック6を決められた場面はその最たる例だったと思います。
ただそれでもWRヴァン・ジェファーソンとOBJへのロングパスTDはここ数試合で全然決まっていなかったものだったので一安心というところでしょうか。
もちろんスタッフォードの責任だけではなく、パス成功率55.3%の内訳にはジェファーソンの2回のドロップなど可哀想なプレーもありました。
前2試合と比べるとしっかり得点はできているので、ファンブルなどのミスを無くして、オフェンス全体が噛み合えばこれから調子を上げていけると信じています…!
3つのターンオーバーとギャンブル失敗
最終的に1ポゼッション差での敗北となりましたが、試合を通してみると終始パッカーズに主導権を握られたまま試合が進行していった印象でした。
その中でも試合の明暗を分けたのが3つのターンオーバーと4thダウンギャンブル失敗だったと思います。内訳はLBラシャン・ゲイリーのサックからのファンブル、RBダレル・ヘンダーソンによるランで4thダウンギャンブル失敗、J.J.コスキのパントキャッチ時のファンブル、そしてスタッフォードのピック6というものでしたが、いずれもその直後は失点に繋がっており(ピック6は言わずもがなですが)、こうしたミスがなければあるいは…と思ってしまいます。
特に10点差を追いかける3Qにコスキのファンブル、ピック6と立て続けに失点して追いかける場面を作ってしまったのが大きかった。前の2試合もミスからの失点で追いかける展開となってしまい、焦って自分たちのプレーができなかったという状態でした。
ラムズはこの3連敗で合計7つのターンオーバーを犯しており、その中には明らかなプレーコールのミスもありましたが、次戦ではまず先制して余裕を持ってプレーができる状況を作って欲しいですね。
数字よりも効果的だったラン、でも追う展開だとやはりパスが先行
Embed from Getty Imagesこの試合ランは合計68ヤードで平均3.4ヤードと数字上では振るいませんでしたが、前半はランを使ってうまく攻撃できていたと思います。
前半はラン13回に対してパス15回とほぼ半々で、RBダレル・ヘンダーソンが9回のランで33ヤード(平均3.7)、RBソニー・ミシェルが3回で14ヤード(平均4.7)でした。
ところが後半は前述の通りミスから追いかける展開になってしまったために、ラン7回に対してパス24回とパスに大きく偏ったプレーになってしまっていました。これも前2試合の敗戦パターンと同じですね。もちろん追いかけるためにはパスでボールを前に進めるのが手っ取り早いのですが…この状態で3連敗を喫しているということはやはり変化が必要なのでしょう。。。
ロジャースの壁は高い…
Embed from Getty ImagesディフェンスはパッカーズのQBアーロン・ロジャースに手玉に取られました。
特にターゲットとされたのがCBドンテ・ディーヨン。この試合85%のスナップで出場し、主にスロットをカバーしていましたが、2Q残り12分のロジャースからWRランドール・コブへのパスなどで111ヤードを許しました。
それにしてもロジャースは素晴らしいパフォーマンスでしたね。数字上はそれほどスタッフォードと変わらないのですが、3rdダウンでも落ち着いて精密なパスを通して着実にボールを前に進めていました。
ロジャースはサックがとても多いイメージだったのですが、この日はサックはポケットから出た時の1つだけで、プレッシャーをかけられた割合も19.6%とOLにも助けられていました。見ているとラムズディフェンスを警戒してクイックパスが多いかな?という印象だったんですがポケットタイムは平均で2.5秒と、むしろいつも(平均2.3秒)よりは時間をかけてプレーしていました。
この試合36点も取られたわけですが、とはいえターンオーバーやパントミスで不利な位置からディフェンスが始まることもしばしばあり、前半の時点でラムズの平均攻撃開始位置は自陣28ヤードだったのに対し、パッカーズは自陣38ヤードでした(試合を通した数値は見つからず…)。
そのためいろいろ書きましたが、オフェンスディフェンス共に、総合的に見るとやはり「1ポゼッション差」というのがラムズとパッカーズのチーム力の差だったんじゃないかと思いました。
次戦はここまで2勝のジャガーズ戦。その後の5試合の対戦相手は、カーディナルス、シーホークス、バイキングス、レイブンズ、49ersと強豪揃いのため、なんとしてでもジャガーズには勝っておきたい。。。
オフェンスは前2試合からは立て直してきていると思うので、ディフェンスの奮起に期待したいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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