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【試合レビュー】LAラムズ 2021Week17 vsレイブンズ

LAラムズ2021 Week17vsレイブンズラムズ

試合結果

シーズンも残り2試合となったWeek17、ラムズがプレーオフ進出を目指すレイブンズのホームに乗り込んだ1戦。

両チームとも決め手にかけるオフェンスで0点進行かと思いきや、QBマシュー・スタッフォードのパスをレイブンズのSチャック・クラークがインターセプトし、そのままリターンタッチダウンを決められてしまいます。その後スタッフォードはWRクーパー・カップへの今季15回目のTDパスを通しますが、2度のFGを決められ7対13と6点ビハインドで前半を折り返します。

後半に入っても悪い流れは止められず、スタッフォードのファンブルでターンオーバーを喫するとFGを決められ7対16に点差を広げられ、敗色ムードが漂います。しかしディフェンスが粘り強く0点に抑えると、4Qに入りようやくオフェンスに火がつきます。RBソニー・ミッシェルのラッシングTDとWRオデル・ベッカムJr.へのTDパスで逆転に成功。1点のリードをディフェンスが守り切り、20対19で接戦をものにしました。勝利したラムズはNFC第2シードに位置し、良い流れで最終戦を迎えます。

運が味方した勝利

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この試合の勝因の大きな一つには幸運が挙げられると思います。

まずはなによりQBラマー・ジャクソンが怪我で欠場したことが大きな幸運でしたね。正直ラマー・ジャクソンがいたら30点以上は取られてたんじゃないかと思います。2019年の前回対戦時は45点も取られてますからね笑

また代わりに出場したQBタイラー・ハントリーのミスにも助けられました。4Q残り6分ほど、レイブンズ2点リードでエンドゾーンまで4ヤードというところまで進められた場面でハントリーがディレイオブゲームを犯してしまいます。この罰退がなくタッチダウンを決めていたらラムズの勝ちはほぼなくなっていました。その直後にDTアーロン・ドナルドとLBレナード・フロイドによるサックで4thダウンに追い込み、このシリーズをFGで終わらせたのがターニングポイントとなりました。

加入組が本領を発揮

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運のほかに、今季途中加入で話題となったスター選手の活躍が目立つ試合でした。

4Q残り約1分、5点ビハインドの場面で4th&5と絶体絶命の場面で、ブラウンズからFAで獲得したWRオデル・ベッカムJr.が起死回生のスーパーキャッチを見せてファーストダウン更新。次のプレーでTDレシーブを決めて見事に逆転しました。それまでは全くいいところなしでしたが、ここぞという場面でしっかり決めるのはさすがスターですね。

攻守が変わり4Q残り19秒でブロンコスから獲得したOLBボン・ミラーがこの日2回目のサックを決めて勝負あり。ミラーはサックの他にタックル5回、タックルフォーロス3回、QBヒット3回を決めるなど大暴れを見せました。

両者ともラムズに加入してから徐々にチームに馴染んできており、特にミラーに関してはサックやタックルフォーロスも増えてきています。加入当初はレシーバー、ラインバッカーポジションはともに大きな問題はなさそうだったので少し懐疑的に見ていましたが、2人とも今やチームに欠かせない存在となっています。

今日も元気にINT2回、ただプレーオフに向けて好材料も

成功/試投成功率ヤード平均TDINT被サックレイティングBadThDrops
M.スタッフォード26/3574.3%3098.8221-996.033
T.ハントリー20/3262.5%1976.2015-3566.861

スタッフォードはこの日も元気にインターセプトを2回取られ、うち1回はピック6を献上。今季の合計INT15回はジャガーズのQBトレバー・ローレンスの17回に次ぐリーグ2位タイ、4つ目のピック6はリーグ最多を記録するなどターンオーバー祭りとなっています。特に今季のINT率(INT数15回 / パス試投569回x100)は2.6%で、昨年の1.9%、一昨年の1.7%からだいぶ上がってしまっています。

インターセプトさえ抑えられれば間違いなくMVP候補と言えるのですが、なんだかんだこの試合でもラムズ最後の攻撃シリーズでは4thダウンまで追い込まれながらもパスを通して最終的にはTDを決めるなど勝負強いですし、インターセプト以外のスタッツは一流の数字を残しているので、逆に考えれば何度インターセプトを取られようがギリギリのところにパスを投げていく強気な姿勢がビッグプレーを生み出しているのかなとも思います。ライオンズ時代も(とはいってもそんなに毎試合みていたわけではありませんが)あと少しずれていたらパスカットされているようなギリギリのところにパスを通していた印象なので、強気な姿勢というのはスタッフォードの大きな武器なのかもしれませんね。

ただファンブルロストも含めターンオーバー3回というのはやはりオフェンスの勢いを削いでしまうので、せめて1試合1回くらいに抑えてもらいたい…

一方でプレーオフに向けてポジティブな部分もあります。この試合2つのINTもあって前半を7対13とビハインドで折り返し、後半開始直後のファンブルによるターンオーバーをFGまで持っていかれて7対16と2ポゼッション差をつけられましたが、4Qに2つのTDを決めて逆転勝ちを収めています。

ラムズが前半をリードで折り返すと目下45連勝中という成績をおさめていますが、逆に今季リードされた場面での逆転勝利は5試合中Week5のシーホークス戦のみ。その試合も4点差から3Qにすぐに逆転した試合だったので、4Qまで追い込まれてからの逆転というのはこの試合が今季初。追いかける場面でのスタッフォードのスタッツは悪くはないのですが、多少点を取っても相手に得点を許して追いつけないというパターンが多かったので、この1点差での勝利というのは追い上げる場面でオフェンスとディフェンスが噛み合った良い結果で、最後はプレーオフに希望が持てる試合展開だったんじゃないかと思います。

ラムジーとラップのバトルの真相は…

ラップバトルじゃありません。1QにCBジャレン・ラムジーとSテイラー・ラップが小競り合いを起こすトラブルが起こりました。二人がなにやら口論をした直後、ラムジーがラップのヘルメットを小突く場面が中継で放送されました。

これに関しては試合後、ラムジーから「試合中の具体的な部分において意見の相違があった」ことが理由と説明がありました。その具体的な部分が何かは話されることはありませんでしたが、その後は「お互いに支え合い、コミュニケーションをとり、声を掛け合いながら前に進むことができた」とのこと。

この試合レイブンズをしっかり抑えてたこともあり、セカンダリーのリーダー二人にこれ以上の問題はなさそうで安心しました。

カップの2,000レシービングヤードの行方

この試合WRクーパー・カップは95レシービングヤードを獲得し、2,000ヤードまで残り171ヤードと厳しい数字に。またカルビン・ジョンソンが残した1,964ヤードというNFL記録に関しては、16試合で達成されたこともありカップ本人は至って冷静に答えています。

彼らが16試合でしたことが17試合で破られるのは、よく分からないが正しくないように思える。16試合のシーズンにそれをやった人たちとは、俺にとって重みが違うし、彼らの業績や、彼らがやり遂げてきたシーズンとは違う。それは信じられないことで、信じられない業績だ。その2つは分けて考えなきゃならない

17試合での記録更新は「正しくないように思える」とラムズWRカップ

まあ誰もが同じように考えていると思うので真っ当な反応ですが、カップは元々謙虚というか、相手に対してリスペクトを持っている人格者なので新記録に関してはおそらくあまり意に介していないのでしょう。それよりも今季はスーパーボウルリングを獲得できる最大のチャンスともいえるので、そこにフォーカスしているようです。

それがディフェンシブエンドのブロックに時間を費やして、ソニー(ミシェル)がビッグゲインするのを助けることならば、それだってすごく大きい。俺はただ自分の仕事をしたい。彼らがやれということなら何だって、ひたすら自分の仕事をして、チームの勝利を助けたい

17試合での記録更新は「正しくないように思える」とラムズWRカップ

プレーオフの展望と絶対勝利が必要なワケ

レギュラーシーズンも残り1試合!これを書いている時点でカウボーイズがイーグルスに大勝したため、カウボーイズがNFC4位以上、イーグルスが6位以下というのは確定しました。また現在3位のバッカニアーズはパンサーズと、5位のカーディナルスはシーホークスと、そしてプレーオフを狙うセインツがファルコンズと対戦することになりますが、3チームがそれぞれ勝利すると仮定した上で、ラムズが49ersに勝利した場合、敗北した場合のそれぞれの組み合わせは下記となりそうです。

49ersに敗北してもカーディナルスがシーホークスに負けない限り49ersと当たることはなさそうですが、最終戦で51点も挙げて波に乗るカウボーイズとはやりたくないですね…なので最終戦はどうしても49ersに勝利することが求められます。

一方で49ersが勝利するとセインツの勝敗に関係なく、49ersのプレーオフ進出が決定します。そのため、セインツが敗北した場合は自動的に49ersがプレーオフ進出となります。

シーズン最終戦、各々のチームの思惑が交差する非常に面白い試合になりそうです!

最後までお読みいただきありがとうございました!

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