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【選手紹介】DTアーロン・ドナルドのプロフィールや学生時代、エピソードを紹介

アーロン・ドナルドの紹介選手紹介

新人から7年連続プロボウル選出、2015年から6年連続オールプロ1stチーム選出、3度の最優秀守備選手賞受賞など、受賞歴を挙げれば枚挙にいとまがない現役最強のDLアーロン・ドナルドのプロフィールや学生時代、人柄・エピソードをまとめました。

プロフィール

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アーロン・ドナルド
出身:1991年5月23日 ペンシルバニア州ピッツバーグ出身
身長・体重:185cm 127kg
経歴:ペンヒルズ高校 - ピッツバーグ大学 - ロサンゼルス・ラムズ
ドラフト: 2014年1巡目全体13位
受賞:プロボウル選出7回(2014〜2020)、オールプロ6回選出(2015〜2020)、ディフェンス新人王(2014)、最優秀ディフェンス賞3回(2017,18,20)

幼少期〜学生時代

ドナルドは労働者階級の家庭に次男として生まれました。父のアーチー・ドナルドもNFLを目指して大学までノーズタックルの選手として活躍しましたが、大学1年の時に膝蓋骨を骨折したことで選手生命を絶たれてしまい、プロの選手になるという夢を諦めてしまったようです。

ペンヒルズ高校に入学時、それまでレスリングをやっていたドナルド少年は高校でアメフトを始めます。高校時代は抜群のスピード、パワー、俊敏性でQBの驚異となるディフェンシブラインマンとして活躍し4つの大学からオファーを受けましたが、これは今のドナルドの活躍からすれば少なく、それは一般的なDLの選手に比べ身長が低いことが理由でした。結局彼はオファーがあった大学の一つで、地元のピッツバーグ大学に進学することにしました。

大学1年目はあまり出場機会に恵まれませんでした。しかし2年目からはチームをリードするディフェンシブタックルとして活躍。その年はタックル47回、タックルフォーロス(TFL)16回、サック11回、ファンブル・フォース(FF)1回、3年生の時にはタックル64回、TFL18.5回、サック5.5回、FF1回、大学最終年にはタックル59回、TFL28回、サック11回、FF4回と卓越した成績を残し、全米大学スポーツ協会NCAAの最優秀守備選手賞やACC守備選手賞などさまざまな賞を受賞しました。

ドラフト全体13位でラムズが指名

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2014年、当時ラムズのディフェンシブライン・コーチだったマイク・ウォーフルはドナルドの映像を見て「私が見たカレッジの選手でドナルドは最高の選手だ」と太鼓判を押し、チームに獲得するよう頼みました。しかしラムズが持っていた指名権は全体13位。ウォーフルはドラフト当日、ドラフトルームとは別室でテレビをミュートにして事務作業に没頭していました。8番目まで指名が終わった時、ドナルドがまだ選択されていないことに気付き、驚きました。そしてそこから4人が指名された後、ウォーフルはドラフトルームに忍び込むと当時ヘッドコーチだったジェフ・フィッシャーが「あなたが欲しかった男を手に入れたよ」と彼に言いました。

こうしてドナルドはラムズに入団したわけですが、1巡目とはいえ彼ほどの選手が13番目まで指名されずに残っていたのは(もちろん他のチームのニーズの関係もありますが)やはり大学進学時同様、彼の185cmという身長がネックになっていたから。ちなみにこの年ドナルドより上位で指名された選手にはDEジェイデベオン・クラウニーやLBカリル・マック、WRマイク・エバンス、そして直前にはWRオデル・ベッカムJrなどがいます。

この身長に対する懸念はプロ入り後の圧倒的な成績によって払拭されました。2度目の最優秀守備選手賞(DPOY)を受賞した2018年にはタックル59回、TFL25回、サックはなんと20.5回を記録しています。DPOYの複数回受賞など輝かしい受賞歴もさることながら、ドナルドが「支配的」と言われる所以は、DTとして試合に多大な影響力を及ぼしているという点が評価されたものです。

ただのDTじゃない。試合を支配するディフェンシブラインマン

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ディフェンシブラインマンは大きくディフェンシブエンド(DE)とディフェンシブタックル(DT)に分かれますが、QBにタックルに行く回数、つまり直接プレッシャーを与えるチャンスが多いのは外から回り込んで迫れるDEとなります。そのため必然的にサックの数はDEの方が多く、結果的にディフェンスプレイヤーとして目立つのはDEとなっています。しかし前述の通りドナルドは2018年にサック20.5回という数字を残しており、これはDTとしてはNFL史上最多の記録です(3-4ディフェンスを用いているので少し勝手が違うのかもしれませんが)。

この破壊的なDTがいることで相手オフェンスラインはドナルドに対して1体1では足りず、ダブルチームで迎え撃たなければQBを守れません。そしてドナルドに人を割くことでDEやLBなどが1体1になる場面が多くなり、その結果ディフェンスラインだけでなく、セカンダリーなどディフェンス全体に好影響を及ぼしているのです。

これは2020年にDTの選手がダブルチームを受けた割合(横軸)とパスラッシュで勝利した割合(縦軸)を表している画像です。ドナルドだけ別の惑星にいるようだと作成者のセス・ウォルダーも言っているように、ダブルチームを受けてもこれだけパスラッシュに成功している選手はいません。またドナルドは昨年約70%もダブルチームを受けているというのも、どれだけ相手チームにとって脅威かというのがわかるデータとなっています。

ドナルドを兄貴と慕う同僚のCBジャレン・ラムジーも「彼はDTとしてこういう数字を出している。彼が試合に与える影響はクレイジーだ。俺たちは最も価値のある選手を間近で見ているのであって、実際にこの男がこのチームにとってどれだけ価値があるか。彼をチームから外したらチームの価値はどうなるんだろうな」と激賞しているように、ドナルドはDTの枠を超え、まさに試合全体を支配する選手なのです。

人柄・エピソード

アーロン・ドナルドInstagramより
アーロン・ドナルドInstagramより

ハードワーカーで知られバッキバキの体はまるで野獣のようなドナルドですが、チームメイトのゲータレードに塩を入れたり、ヘルメットを隠したりとお茶目な一面も覗かせます。元同僚のDEエンダマカン・スーは「ドナルドはとても遊び心があるしジョークもよく言うよ。でもフィールド上ではとても真剣だよ」と話しています。また試合中の相手を刺すような鋭い表情からは考えられないほどオフのドナルドはベイビーフェイスで可愛らしいです。

またドナルドはとても両親想いで、特に彼の信条であるハードワークの基礎を作ってくれた父親にはとても感謝しています。2018年に当時ディフェンスプレイヤーとしてNFL史上最高額となる6年総額1億3,500万ドル(約150億円)の契約を結んだ時、父親にロレックスの腕時計をプレゼントしました。その額なんと4万ドル(約440万円)。しかしプレゼントする際に父親に金額を伝えてしまったため、あまりの金額の高さにお父さんはその腕時計をつけられなくなってしまったようです。ドナルドは金額を訴えてしまったことを後悔しているみたいですが、とても両親想いな一面が見えるエピソードでした。

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