試合結果
Week13はドラフト全体1位のQBトレバー・ローレンス率いるジャガーズをSoFiスタジアムに招いた1戦。この試合に負けるとショーン・マクベイHC就任後初となる4連敗となってしまうため、なんとしてでも勝ちたい試合は、最初のプレーでいきなりセンターのブライアン・アレンが負傷退場してしまう波乱の展開。しかしその影響はほぼなく、ラムズは地道に得点を重ねて7対16で前半を折り返します。
後半はジャガーズオフェンスに一切仕事をさせない鉄壁のディフェンスを披露し0点に抑えると、QBマシュー・スタッフォードが3連続タッチダウンパスを決めるなどシーズン前半の輝きを取り戻したかのような活躍で圧勝。
ラムズは8勝目を記録し、NDC西地区首位カーディナルスとの差を2勝にキープ。逆に6勝の49ersがシーホークスに敗北したため3位との差を2勝に広げました。
試合を有利に運んだラン攻撃は次戦のキーとなるか
Embed from Getty Images成功/試投 | 成功率 | ヤード | 平均 | TD | INT | 被サック | レイティング | BadTh | Drops | |
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M.スタッフォード | 26/38 | 68.4% | 295 | 7.8 | 3 | 0 | 1-5 | 117.8 | 7 | 3 |
T.ローレンス | 16/28 | 57.1% | 145 | 5.2 | 0 | 0 | 2-9 | 71.3 | 6 | 2 |
この試合QBマシュー・スタッフォードはパス300ヤードに届かなかったものの、パス成功率68.4%で3TD、そしてここ3試合で5つも取られていたインターセプトは0でレイティングは117.8と文句のつけよがない成績を収めました。
この成績を支えたのは何といっても今までの試合よりもランの割合が高かったことでしょう。RBソニー・ミッシェルはラン24回で121ヤード(平均5ヤード)を走り、1TDを記録しました。
この試合では試合開始からランを多用。試合を通してランが27回、パスが38回で、42%:58%の割合でした。もちろん勝っている試合では後半ランは多くなりますし、負けていれば追いつくためにパスが多くなりますが、この試合相手陣地34ヤードで始まった最初の攻撃シリーズの6回の攻撃のうち、3連続でRBソニー・ミッシェルによるランを選択。その後も前半だけで15回のランで59ヤードを記録しました。
また今季プレーアクションパスは試合平均6回ほどしか用いていませんが、この試合では12回と倍増。言わずもがなランを多用することによってプレイアクションが効果的に作用するので、昨年までのラムズを支えたプレーアクションを軸としたオフェンスに回帰しつつあるのかもしれませんね。
どうやらこのグラウンドゲーム(と言えるほど偏ってはいませんが)は次戦のカーディナルス戦を見据えた戦略でもあるようです。というのもカーディナルスは今季ランディフェンスが悪く、1キャリーあたりで許した4.7ヤードはリーグ30位。前回カーディナルスに敗戦した時はスタッフォードのパスがことごとく通らなかったことを考えれば、ジャガーズ線で見せたようなラン攻撃が次戦のキーになりそうです。
またRBダレル・ヘンダーソンはこの試合0スナップでしたが、新たにサインしたRBメキー・サージェントも2キャリー5ヤードを走りました。この試合ではほとんど出番がありませんでしたが、ヘンダーソンの状態が怪しいのと怪我人対策で練習生から昇格したので、もしかしたら次戦のカーディナルス戦ではもう少し出番があるかもしれないですね。
その代わりに前の試合で残念なファンブルをしたWRのJ.J.コスキは練習生に格下げとなってしまったようです。まぁあのファンブルがなければパッカーズ戦もどうなっていたか…というようなものだったので当然でしょう。
カップがリーグ最速のキャッチ100回を達成!
Embed from Getty Imagesこの試合WRクーパー・カップがキャッチ8回を記録し、リーグ最速で今季通算100キャッチを達成しました!2位がチャージャーズのWRキーナン・アレンの86回なので、いかにスタッフォードのお気に入りのターゲットであり続けているかがわかります。
もちろん単にキャッチの回数が多いだけでなく、レシービングヤードが1,366ヤード、TDも11回でともにWRとしてはリーグ1位を記録中。WRロバート・ウッズ不在の中でWRの柱となる活躍を維持しています。
アレン怪我でも踏ん張ったOL
Embed from Getty Images試合開始1プレイ目でCブライアン・アレンが膝の怪我で交代を余儀なくされました。アレンはこれまでテキサンズ戦(87%)以外すべてのスナップでセンターとして出場していましたが、この膝の怪我によって次戦もクエッショナブルとなってしまっています。
アレンの代わりに出場したのがコールマン・シェルトン。シェルトンはこれまでテキサンズ戦の9スナップのみでの出場だったため試合を壊しかねない懸念がありましたが、蓋を開けてみればしっかり役目を務めました。ブリッツは今季最多の17回を仕掛けられましたが、スタッフォードにかかったプレッシャーの割合は12.8%と今季のラムズOLの平均を下回っています。
アレンが次戦も欠場する場合、OL全体としてカーディナルスの強力LB陣の猛攻を防ぐことができるのか注目ですね。
スケアリー・モンスターAD
Embed from Getty ImagesDTアーロン・ドナルドはこの試合、タックル5回(ソロ1回)、サック1回、QBヒット2回、そしてファンブル・フォース(FF)も1回記録しました。
この試合何と言ってもジャガーズの最初の攻撃シリーズで見せたFFは強烈でした。この場面では実況者も「スケアリー・モンスター(恐ろしい怪物)」と評していたように、試合序盤から相手の戦意をくじくような見事なFFでした。
今季ドナルドのサック数は7つと少々物足りない数字になっていますが、ドナルドがダブルチームを受けることでLBレナード・フロイド、LBボン・ミラーといった一流のエッジラッシャーが空き、彼らがパスラッシュの約20%で勝利することができています。
またDLグレッグ・ゲインズはパスラッシュの勝率がDTの中で5位にランクインしていますが、ドナルドはその2倍の勝率を記録しているとのこと。まさにスケアリー・モンスターですねw
今後のさらなる成長が期待できるジョーンズ
この試合ディフェンスで特に気になったのがLBアーネスト・ジョーンズでした。ジョーンズはこの試合最多のタックル9回(ソロ5回)を記録。1Q残り3:33の場面では、しっかりボールを見て素早く仕掛けて見事なロスタックルを披露しました。
ジョーンズはLBボン・ミラー獲得のためにブロンコスにトレードされたLBケニー・ヤングの代わりとしてWeek8テキサンズ戦から本格的にスターターとして出場し、いきなりインターセプトを決めた”持っている”選手です。
今季ラムズディフェンスは中央が弱く、ランや中央へのパスが止められずゲインを許しているという状況が続いていますが、今年のドラフト3巡目(全体103位)のジョーンズが順調に成長していってくれれば後半の好材料となってくれそうです。
次戦は現在リーグ1位の10勝を誇る宿敵カーディナルス戦。この試合を逃すと地区優勝が大きく遠ざかる重要な1戦となるため、なんとしてでも勝って欲しいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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